バイクルのパパ

2017年08月07日 03:32
『特警ウインスペクター』を二日に1話くらいのペースで観ている。今日はその36話「バイクルのパパ」を観た。
そもそもウインスペクター自体、36話のあらすじを人から聞いて興味が湧いたので、遂にという感じ。

ちなみに観る前に聞いていた情報としては大体こんな感じ。

・名古屋弁のロボットがいる。
・そのロボットはちょっと抜けてるけどめっちゃ良いやつ。
・そのロボットが名古屋弁で喋る理由は、優しいおっちゃんが名古屋弁で話しかけながらそのロボットを作ったから。
・それが明かされる回がめっちゃ良い。

なにそれ絶対良いじゃんということで観始めたのだった。さて。

自分でもびっくりする程泣いた。鼻水ズビズバになった。
多分はまらない人には「普通に良い話だね」くらいになっちゃうんだろうけど。実際「君ら普通に会話してるけど、悪者待ってんで」みたいなツッコミどころは勿論あるんだけど。なんで泣いたかは説明が難しいんだけど。君が泣いたっていうから見たけど、泣くほどじゃなかったよって言われても知らん!でも良い回なのは間違いないので、とりあえず感想だけ残しておく。

先に僕なりにウインスペクターの良いところを挙げるとこんな感じ。

・人命救助に力点を置いている。簡単に善と悪の区別をつけないことがヒーローの現代的アプローチとなっている昨今、窮地の人々を助け出すことだけは迷わず善であると教えてくれる。
・各回のメッセージが誠実で説教臭くない。命は大事。「今日の地球は おれたちが守る あしたは君が つくってくれ」に尽きる。
・子どもたちに優しい。ヒーローが子どもたちとわちゃわちゃしているのが嬉しい。
・お年寄りにも優しい。「弱者としてのお年寄りを大事にしよう」ということよりも、尊敬出来る先輩として描写している。
・親子の絆が美しい。力は弱くても子どものために勇気を振り絞る親の姿に心を打たれる。


で、36話はこの要素が全て詰まっている。まずたくさんの子どもたちに囲まれるウォルターとバイクルのシーンで始まるところが良い。「あーウォルターとバイクルは今日も人気者だなあ」って嬉しくなる。ところがバイクルはその中に肩車されている子をみつけ、「お父さん」というものを羨ましがる。
バイクルは25話「雨に泣くロボット」でも恋に落ちてアイデンティティに悩んだり、愚痴を言うこともあったり、揺らぎのあるロボットとして描かれている。その心の揺らぎに目をつけた悪の博士に「私がお父さんだよ」と吹き込まれ、特殊な電波で操られて暴走してしまう。ロボットが「心の隙を突かれて」悪堕ちしたという結構すごいことが作中の人物からも普通に語られる。でも、36話まで見てきた視聴者にとってはバイクルに心があるなんて自明のことだよね。
そしてバイクルに「心」を吹き込んでくれた一人のおっちゃんが、バイクルの前に立つ。もうここから僕はボロボロだよ。バイクルに話しかけながら作業をするおっちゃんの回想シーンが…名古屋弁で喋りだしてしまうバイクルがァ…

なんやかんやあって正義の心を取り戻したバイクルは、爆発によって瓦礫に埋もれた人々を救出する。ありがとうバイクル!ありがとうウィンスペクター!
最後は急に体調が悪くなってしまったおっちゃんを(おっちゃんは体調不良のためロボットの整備士は辞めていたことが序盤で語られている)背負って走っていくバイクル。肩車に憧れたバイクルが、むしろ自分がおんぶをしてあげることで得た親子の絆だった。

ということで「バイクルが何故名古屋弁なのか」という謎が明かされ、同時にシリーズを通して積み上げられてきたバイクル達の「優しさ」の源が明かされた回だった。これまでのバイクルについても、優しいから、心があるから、生きているから、迷ったり揺らいだりすることもあるのだと理解した。それって凄く普遍的なことだ。



そして僕がこうして言葉を使っているのも、あるいは貴方が関西弁なのも、きっと親がたくさん話しかけてくれたからだ。


親弟妹にも勧めたい。ただしちゃんと1話から観た上でな。




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